笑ってすまされた時代
民放のテレビ局で土曜日から日曜日にかけて、毎年恒例の27時間テレビが放送されている。
あまり熱心に見てはいなかったが、ネット上で放送内容について物議を醸していた。
出演している女性アイドルを男性お笑い芸人が蹴った、というのだ。
アップロードされていた画像を見ると、頭部に当たる直前の脚が激しくぶれており、かなりの速度で蹴っているようだ。
この画像を元に、女性アイドルの熱烈なファンがお笑い芸人に向けて強烈に文句を書き込んでいるのが騒動の内容だ。
しかし、この画像の瞬間を捉えた動画を見てみると、ものすごい速度で蹴っていると思われたが、脚で「押しやっている」というようなものだった。
コマーシャルに入る合図であるジングル曲が流れていて、今まさにコマーシャルに入るという瞬間だったので、放送上よく計算されているなぁと感心してしまった。
よく考えてみると、昔のバラエティ番組はもっとひどかった。
火薬を使った爆破演出や、体当たりで動物に挑むお笑いドキュメントなど、テレビの前でゲラゲラ笑っていたのを思い出す。
あの時代から、内容が良くないと言われることもあったことだろう。
幼稚園に通っているときに、何作かアニメを見るのを禁止された。
幼稚園の迎えに来ている親達の間で決めたそうだ。
とはいっても、お風呂の掃除を母親がしているときなどこっそりと見ていたが。
あの時代にインターネットで気軽に発信できる環境があったならば、もっと大きな声となり放送中止になっていたのかもしれない。
何をやっても「テレビだから」「バラエティだから」と私は思ってしまうのだが、不快に思う人がネットで発信を始めてしまえば、いずれは「NO」となってしまうのだ。
笑いには個人差があるのに…。
と思うが、なんとも難しい時代になった。