コンビニコーヒー
コンビニのコーヒーというのは、実にあなどりがたいものである。
あの、レジの横で専用の機械からドリップするタイプのやつだ。
つい先日も、知人と話をしていたのだが、最近日本でもコーヒーが見直されてきているような気がする。
ちょっと前までは、コーヒーと言えばインスタントか、おそろしく甘い缶コーヒーが主だった。
それからしばらくして、海外からコーヒー専門店がやってきて、爆発的にヒットした。
でも、そういうところのコーヒーは、どちらかというとフレーバーの強い、コーヒーと言うよりスイーツ感覚で流行ったようなもので、コーヒーそのものが人気を博したというような気はしない。
ところが、最近ではコンビニで本格ドリップコーヒーを買える。
バリスタではないので、正直コーヒーの豆の違いや淹れ方の違いは皆目検討もつかないが、本物っぽいものを人が求めるようになってきたのかなと思う。
そう言えば一昔前より、砂糖やミルクを入れないブラックを好む人が増えてきているようにも感じる。
カフェ文化が定着してきて、もっとゆっくり自分の時間を楽しみたいという、休息への欲求の現われか、ということで我々の間では話がまとまったのだがどんなものだろうか。
さて、コンビニコーヒーの販売が始まった当初、サラリーマンたちがコーヒーを買って職場に向かう姿を見て、是非私もやりたいと思った。
でも注文の仕方が分からなかったので、レジ前で恥をかきたくない私はしばらく二の足を踏んでいた。
結局誰かが買ってくれたのを飲んで、今はこんなに本格的なのが100円で飲めるのかと感動した。
それからは、コンビニで買い物をするとき、コーヒーを頼んでいる人の様子を横目で観察しつつ、どうやったらスムーズに注文できるのかをよくよく学習した上、実際自分で買えるようになったのである。
我ながら実にばかばかしい努力である。